NTRK融合遺伝子とは
NTRK融合遺伝子は、がん細胞の増殖の原因となっています。
私達の体を構成しているさまざまな細胞が必要に応じて増殖し、十分な量になれば増殖を止めることができるのは、正常な遺伝子の情報を基に作られたタンパク質が正常に機能しているためです。ところが、がん細胞では遺伝子に変化が起き、異常なタンパク質が作られるため、がん細胞は増殖を続けます。NTRK遺伝子は細胞の機能や増殖に必要な遺伝子ですが、何らかの原因でNTRK遺伝子の一部と他の遺伝子の一部とが合わさり、異常な遺伝子であるNTRK融合遺伝子となる場合があります。このNTRK融合遺伝子から異常なタンパク質であるTRK融合タンパク質が作られると、がん細胞が増殖するための指令が出続ける状態となり、がん細胞は増殖を続けることになります。